続・続・続・蓮田SA

9月の空

青い空に白い雲。

そう聞くと響きはいいけどコントラストの良さは暑さの指標でもある。焼け付くようなヒリヒリ感が不快さと同時に懐かしさも連想させる。

私は夏が嫌いだ。

暑いし汗もかく。とりわけ寒さに強くて暑さに弱い体質だから余計に辛い。こんな夏なんて早く終わればいいのにと思う。

だけどかけがえのない思い出が生まれるのはいつも夏だ。なぜだろう。

小さい頃は雲を見ていて綿飴を食べたいなと思ったことがある。そんな綿飴も夏の風物詩である祭りで売られていることが多い。

  • ベランダの外から聞こえてくる太鼓の音…
  • 賑やかな人々の会話…
  • モノトーンな道路がカラフルに色づく浴衣姿の人々…
  • 香ばしい焼きそばの匂い…
  • 小規模な花火にあがる大規模な歓声…

当時は当たり前だった景色が当たり前ではなくなり、今では再開発によって建てられた大型マンションが静かに佇んでいる。もはやセミの声すら聞こえることはなくなった。もう何年も祭りの音を聴いていない。

人は成長するに連れ夢を失くす。夢を失くした代わりに手にするのは不条理にも突きつけられた現実だけである。空に浮かぶ雲を見て「傘が必要かな」としか感じなくなったあたりが心の閉鎖感を加速させるのだろう。

今年も夏が終わる。

そしていつも思い出すのは楽しかったであろう幼い頃の自分だ。子供に憧れをもつということは、自分が大人になった証なのかもしれない。だから厳密に言えば暑さが嫌いなのであって夏が嫌いなわけではないのだと思う。

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