いつも近くにサンシャイン水族館があった
出身は東京都豊島区東池袋…
そう…池袋のランドマークであるサンシャイン60と同じ地名だ。小さい頃は近隣のマンモスプール(現豊島清掃工場)でよく溺れていた。池袋駅東口を出て左手を見れば、白く長細い煙突を垣間見ることができるはずだ。そこがかつてマンモスプールと呼ばれた場所。
勘違いされやすいがサンシャイン60のビル自体はほぼオフィスビルで構成されており、一般的に娯楽で訪れているショッピングモールや水族館はこれとは別の建物の中にある。地下駐車場でいうプリンスホテルの区画がおおよそサンシャイン60が建っているところ。
写真を見て頂ければ伝わると思うが、サンシャイン水族館の屋上からサンシャイン60ビルが見えるということはそういうことである。
世界的にも珍しい都会の中心部に所在する水族館。多くは生体の輸送が比較的楽に行える沿岸部に設置することが通例である。

そしてこのサンシャイン水族館は1978年から開業している歴史のある施設である。しながわ水族館が1991年の開業だから、その息の長さが伺えるだろう。私の自宅から一番近かったこともあり、幼い頃からよく家族に連れられて訪れていたものだ。
2011年に全面リニューアルが行われ、デザイナーズマンションテイストな今のスタイルとなる。
涼し気な水中で泳ぐ魚たち。狭い敷地面積の割には充実した魚のバリエーションを誇る。

イソギンチャクとクマノミのコンビはいつの時代も人気がある。共生関係のテンプレート的存在だ。

ペンギンプールが歩行エリアの上にあるので真下から眺めることができるのもサンシャイン水族館の魅力のひとつ。通常なら見ることの困難なペンギンの足の裏がよく見える。

気がつけば30代になってしまった身の上、幼い頃に訪れていた頃の記憶は断片的で曖昧なものになっているが、自身の大切な想い出であることには相違ない。
古くから親しんだサンシャインは少しずつ劣化への道を歩み始めているのだが、近年ではポケモンセンターの出店により閑古鳥であった3Fエリアに人の流れが生まれた。B1Fエリアは相変わらず高校生で賑わっている。
その様相から見るに2020年現在になってもオワコンと化してしまう気配がないのは、サンシャインは複合ショッピングモールとしての側面よりも、むしろサブカルチャー的な立ち位置として成立しているのではないだろうか。
結論となるが、サンシャイン水族館は今でも素晴らしかった。決して広いわけでもなくイルカショーなどの花形があるわけでもない。だけどすべてがちょうどいい。無駄に広くないから歩かされるわけでもないし、水槽のひとつひとつに海域ごとのストーリー性が設定されている。
ようするに水族館に必要な要素を限られた空間内に袋詰めしたような一種の合理性を垣間見ることができるのだ。多少の閉鎖した空間も水族館の雰囲気を考えると相性がいいだろう。
イルカショーやアシカショーで盛り上がるのではなく、水槽の中で魚たちが自由気ままに泳ぐ姿を静かに眺めるスタイルがサンシャイン水族館の楽しみ方…いわゆる大人の娯楽なのである。




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