まさかの無人島へ(Vol.4)

老兵は語らず……

横須賀に戻りここからは私が一番見たかった三笠のレビューになります。

戦艦三笠は日露戦争時に、当時世界最強と言われたロシアのバルチック艦隊を打ち破り、日露戦争を勝利に導いた軍艦として非常に有名です。

海戦史上稀に見る(※1)一方的勝利で、東郷平八郎元帥の名を世界的に広めることになりました。のちに東郷平八郎はジョン・ポール、ネルソンと並んで世界3大提督として歴史に名を残すことになったのです。

(※1)

ロシア側損害

・戦艦21隻沈没

・拿捕6隻

・抑留6隻

日本側損害

・水雷艇3隻沈没

ロシア側の指揮官はロジェストヴェンスキー中将。日本側の連合艦隊が迫ってきたときに1隻しか見当たらず、よくよく見ると三笠を先頭にピッシリと整列をしていたため1隻に見えたという逸話があります。そのとき発したヴェンスキー中将の「連合艦隊の規律、神の如し」は有名ですね。東郷ターンばかりに目がいってしまいがちですが、元々の指揮系統も細かく設定され、作戦内容も下っ端の小兵にまで伝わっていたあたりが当時しては珍しかったと言えます。

アジアの小国、日本が日露戦争で勝利したことによって、のちに世界に与える影響は大きなものへと発展していきます。当時は西洋諸国による黒人や黄色人種に対する差別が激しい時代であり、アジアの小国日本の勝利は列強の支配に苦しむ有色人種に勇気と独立の機運を与え、奴隷解放運動へと結びつきます。

「差別のない平等な世界」への一歩を踏み出したという意味においては世界史上も大きな意義をもつ海戦でした。

とまぁ三笠と言うより日露戦争の話になってしまいましたが、そんな軍艦が21世紀の今でも横須賀で見ることが出来るわけですので非常に楽しみだったわけですよ(笑)

ちなみに現在の姿で修復されて残っているのは日本人ではなくチェスター・ニミッツ元帥の尽力であったと言われていますが、それはみなさんで各自Wikiとかで調べて下さい。

三笠館内散策

軍艦なので至るところに出っ張りがあります。

こちらは東郷平八郎元帥が実際に歩いていたと言われる床板です。色が茶色っぽくなっている部分がそれですね。

こちらは船の横に突き出ている砲台のレプリカ。

こっちは機銃ですね。本来は空洞ですが、今ではガラスがはめられています。

見学が終わり、三笠の外に出たら急に強い雨があっ!!

とりあえずダッシュで駐車場に向かわなければなりません。

戦艦三笠は見学していて何かと考えさせられる船でした。

当時この軍艦が現役で動いていた時代があり、世界最強と言われたバルチック艦隊と激戦を繰り広げた歴史があるのです。

やがて日本は太平洋戦争をむかえて敗戦。

今の平和な平成の世を前に、激動の時代を目の前で見てきた三笠は何を思うのでしょうか。

老兵は語らず……

そこにいるだけで歴史の重さを感じさせてくれる三笠の姿は、数年後も数十年後も変わることなく私たち人類を静かに傍観しているのかもしれません。

(修復、保全されていけばの話ですが…)

from 指導員Nob

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